システム再起動後の増分バックアップに失敗する場合の対応方法

 

2014年 1月 16日 改訂

 

[持続的な変更トラッキング]を有効にした場合、本製品のスナップショット ドライバーの起動と終了はシステムの起動、終了スクリプト(/etc/rc.d/rc.sysinit および /etc/rc.d/init.d/halt)から行います。インストーラーは、ディストリビューターが提供する initscripts.rpm ※1 パッケージのバージョンを確認して適切なパッチを適用します。

使用するインストーラーのリリース日以降に更新された initscripts.rpm がシステムにインストールされている場合は、自動でパッチの適用ができない場合があります。このような場合は[持続的な変更トラッキング]を有効にしてもシステム再起動後の増分バックアップに失敗しますので、下記の手順に従って、システム起動、終了スクリプトに対して適切なパッチを適用、もしくは適切な記述を追加してください。

※1:/etc/rc.d/rc.sysinitおよび/etc/rc.d/init.d/haltは、initscripts.rpmに含まれているファイルです。

/etc/rc.d/rc.sysinit および /etc/rc.d/init.d/halt をカスタマイズしていない場合

コンソールから以下のコマンドを実行し、サーバーからパッチの有無を確認します。

# aipmng --modupdate --patches

※ サーバーからパッチを取得する際にはインターネット接続が必要です。

適合したパッチがサーバー上に存在する場合

ローカル システムにパッチが適用されます。正常に適用された場合には以下のように "Successfully applied." のメッセージが表示されます。

システムの起動(終了)時にスナップショット ドライバーが起動(停止)するようになり、通常通りバックアップできるようになります。

適合したパッチがサーバー上に存在しない場合

以下のように"No patch files found for this system." のメッセージが表示されます。

このメッセージが表示された場合には、サーバー上に適合したパッチがリリースされていない状態ですのでお手数ですが弊社テクニカル サポートにお問い合わせください。

/etc/rc.d/rc.sysinit および /etc/rc.d/init.d/haltをカスタマイズしている場合

お客さまの環境の /etc/rc.d/rc.sysinit および /etc/rc.d/init.d/halt がカスタマイズされている場合、弊社が提供するパッチ ファイルを使用してスナップショット ドライバーの起動、停止の記述を追加できません。下記内容をよくご確認の上、お客様自身で必要な記述を追加してください。

/etc/rc.d/rc.sysinit の書き換え

    全てのデバイス マッパー関連の初期化が完了し、root("/")ファイル システムを含めた全てのファイル システムの修復モードでの整合性チェック(fsck)が実行される前に、次の赤字部分の行を追加します。

if [ -f /etc/crypttab ]; then
    init_crypto 0
fi

# start tracking
if [ -f /etc/aipsnap -a ! -f /.aipsnap_dirty ]; then
            /etc/aipsnap start --tracking
fi


if [ -f /fastboot ] || strstr "$cmdline" fastboot ; then
            fastboot=yes
fi

 

/etc/rc.d/init.d/haltの書き換え

    すべてのファイル システムが読み込み専用で再マウントされた後に、次の赤字部分の行を追加します。

# Remount read only anything that's left mounted.
# echo $"Remounting remaining filesystems readonly"
mount | awk '{ print $1,$3 }' | while read dev dir; do
    fstab-decode mount -n -o ro,remount $dev $dir
done

# now clear dirty flag on tracking table
[ -f /etc/aipsnap ] && /etc/aipsnap clear_dirtyflag

# If we left mdmon's running wait for the raidsets to become clean
if [ -n "$OMITARGS" ]; then
    mdadm --wait-clean --scan
fi

 

本製品をインストールしたコンピューター上の /opt/NetJapan/patch にインストールされるサンプル パッチファイル(rc.sysinit-sample.patch、halt-sample.patch)も参考にしてください。

お客様のシステムに対する具体的な記述に関して不明な点がある場合は、弊社テクニカル サポートにご相談ください。

 

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